インドネシア 総選挙キャンペーン
 
2004年はインドネシアの5年に一度の選挙の年です。
ここスラバヤでも4月5日の議員総選挙、7月5日の大統領選挙に向けての選挙運動(キャ ンペーン)が始まりました。
 
インドネシアのキャンペーンは一見お祭り騒ぎのように見えますが、過去のインドネシアの 選挙では、政党支持者間での
衝突・暴行事件等が多々起こり、死者も出ていて、結構激しいものなのです。
 
今回の選挙でも交通渋滞が起こったり、投石や乱暴行為に巻き込まれる可能性もあるので、 我々も十分に気を つける
ように!とわれてきました。
 
しかし、実際に選挙キャンペーンが始まると、思っていたほど乱暴な行為は少なく、幸いなことに、我々の周りでも交通
以外の目立った トラブルに巻き込まれることはなく、つつがなく明日の議員総選挙投票迎えようとしています。
 
それでもインドネシアの選挙運動は、我々の目からすれば、その熱狂ぶりはなかなかのも の。
支持者は、ロゴが入った政党のカラーTシャツやバンダナを身につけ、オートバイやトラッ クの荷台に乗って街をパレードします。
政党の旗を振ったり、音楽やサイレンをジャンジャン鳴らしたり、叫び声をあげたり、とか なり賑やかです。
 
日本の選挙運動のように、選挙者の名前を連呼したり、候補者や支持者がにこやかに手を 振ったり、という光景は見られ
ません。“クリーンなイメージ”より“目立ったもん勝ち”と言った感じでしょうか。
 
赤地に牛をトレードマークとしているのは、現大統領メガワティ氏の闘争民主党。
スラバヤはメガワティの出身地でもあるので、インドネシアの中でも特に支持者が多いと言 われています。
私も道ばたで売っていたメガワティグッズ(缶バッヂ=約75円)を買ってしまいました。 別に支持者という訳ではないのですが…。
 
 
 
 
それにしても、ものすごい数の人が選挙運動に参加してい ます。
この人たちは毎日真っ昼間から、この暑さの中で選挙運動に参加するなんて、よっぽど熱心 な支持者なんだろうか?と思って
現地の人に話を聞 くと、この支持者たちは1日1回のキャンペーンにつき、2万ルピア(約300円)で雇われているんだそうです。
現地にしてはそこそこの賃金です。
 
なかには、1日で複数の政党を掛け持ちして、収入増をはかる人もいるのだそう!
キャンペーンは1日に3回あるので、3つの政党を掛け持ちすれば、6万ルピア(約900 円)の収入です。
熱心に選挙運動に参加する理由に、政党を支持する、支持しないはあまり関係ないのか も…。
 
私の周りのインドネシア人は「誰が勝っても同じなんだから、興味がない」「ただ騒ぐだけ の選挙キャンペーンは渋滞
を引き起こすだけ でうんざりだ」という しらけムードの方も結構いたりして、果たして今回の総選挙の行方はどうなるやら…。