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  「はり院 やわらぎ」 
鍼灸・脉診流(脈診流)経絡治療・漢方はリ・小児はり


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過ぎたるは及ばざるが如し? 2006年02月27日(月)  No.083
 
あっという間に、立春も雨水も過ぎ、2月も末になりました。
もうすぐひな祭りの季節なんですね。
先日、あわてて、お雛さまを飾りました。

今年の冬は大雪やなにやらでとにかく寒いの一言。
寒い寒いっていうのが口癖だったけど、一雨ごとに春の到来を感じる今日この頃。
北の地方はまだまだ雪が降るみたいだけど、あの凍てつくような朝の冷え込みも和らいで来ました。どんなに冬が寒くなっても必ず春はやって来るのですね。
ありがたいことです。

さて、表題のことわざですが、これで正しいのかな? 笑)
東洋医学では、中庸というものを大事に考えます。
すべての事象を陰と陽に例えるわけですが、この陰と陽、どちらが良いとか悪いとかではなく、その中間、両方の要素がバランスよく存在する状態がベストなの です。
その状態のことを中庸と表現します。また、ちょっと話がずれるかもしれませんが、ちょうどいい、ほどほど、という言葉もこれに当てはまるかと思います。

「薬飲みすぎかえって悪化 ー 副作用の自覚に乏しく」
というのは、今日見かけた新聞の記事の見出しです。

日本ではざっと3人に1人が慢性の頭痛に悩まされているそうです。
その国民性に対して、頭痛薬は強い味方であり、近年はその種類も数も豊富になり、患者さんの生活を劇的に改善してると言われています。

ただ、その痛みを取るための薬が、飲み方を間違えると、かえって症状を悪化させてしまうことはあまり知られていません。「薬物乱用頭痛」といいます。
痛みの回数が多いと、つい薬を服用する回数も増え、また、効き目が悪いといって、一日の規定量を超えて服用したりする人が少なくないようです。
最近の頭痛外来を訪れる新患さんのうち、少なくとも一割前後の人が上記のケースに該当するのではないかという医師の見解です。

詳しい仕組みはわかっていないようですが、頭痛持ちの人は中枢で痛みを抑制する働きが元々弱く、薬の服用を長く続けたり、多飲したりすることで、更にその 働きが弱まる可能性が考えられるそうです。
基準として、月に10日以上薬に頼る人は、薬の効果より、乱用によるリスクの方が高いと判断されるようです。もし、心当たりのある人は是非この機会に、き ちんと見直されてみると良いかと思います。

僕も実はかなりの頭痛持ちなんですよ。苦笑)
昔は相当、薬にも頼ってました。でも、鍼灸を始めてから、もうここ10年余り、ただの一錠の薬も飲んだことは有りません。それが良いか悪いかは別として、 少なくとも薬物乱用の危険性はないことは確かです。ありがたいことです。

僕たち、自然医療派の人間は、つい化学薬剤を否定しがちになります。薬は毒だ、というのが口癖だったりもします。けど、薬は必ずしも悪いものではないはず です。
時には人の命を救ったり、生活を豊かにしてくれる役目もしますから。
せっかくの薬を毒にしないよう、ルールを守ってご利用される事を切に願います。

けど、どんなにありがたいもの、良いものでも、過ぎれば害になります。
まさに、「過ぎたるは及ばざるが如し」です。
それはなにも薬剤だけの話ではありません。

例 えば、温泉、いくら効能が良いからといって、入り過ぎると湯づかれ、湯あたりを起こします。または、マッサージ、いくら気持ちが良いからって、沢山揉んで もらうと後で揉みづかれ、揉み返しがあります。皆さん、一度や二度は経験がおありかと思います。どれも、いってみれば副作用で、体に害を及ぼす可能性のあ るものです。

身近なところでも、そのような例えはほかにも沢山有りますよね。
どれも、中庸、ちょうどいい、ほどほど、を守ってこそ御利益を得られるのです。
くれぐれも、過ぎないように、どうぞご注意下さいね。



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  編集責任: 飯谷 和彦   

 
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